閑話ー31 Morley College Londonとピアノを愛する98歳の生徒さんの物語

 知人で小さな出版社を営んでいる方から、英国・ロンドンにあるMorley College Londonでピアノのマスタークラスを指導している彼女の友人について紹介を受けました。記事の内容がとても興味深かったので、ここでご紹介させていただきます。(Google翻訳

 記事には、ピアノを愛してやまない98歳の女性のエピソードが描かれており、読んでいて思わず頬がゆるむような心温まる内容でした。ただ、主役であるピアニストの名前が一部 “Huruko” と記載されていたのですが、正しくは Haruko さんのようです。

実のところ、この Morley College London という学校については、今回調べてみるまで全く知りませんでした。調べてみて驚いたのは、その長い歴史と理念です。1889年に設立され、成人教育と生涯学習に特化した教育機関として発展してきました。当時の労働者階級にも門戸を開き、「Morley Memorial College for Working Men and Women」として設立され、男女が共に学ぶことを認めた英国でも先駆的な存在だったそうです。

 創設者は、社会改革家であり婦人参政権運動の活動家でもあった エマ・コンス(Emma Cons)。彼女は「ペニー講義(Penny Lectures)」という取り組みを導入し、わずか1ペニーで講義を受けられるようにすることで、一般の人々にも学びの機会を提供しました。この精神こそ、教育の本質なのかもしれません。

 英国の生涯教育の懐の深さ、歴史の重みを感じずにはいられません。まさに「さすが英国」と唸るような話でした。