現在ベートーベンのピアノソナタ30番に手を入れているんですが、その合間にシューマンのチェロコンチェルトを打ち込んでおります。 この曲で使うチェロソロ音源の選択でずっと迷っておりました。 手持ちの音源(音源-3)はそれぞれ一長一短で、最初の34小節までを使って色々と試してみました。 何度も入れ替えては修正の繰り返し、そして又首をひねる・・・の連続でした。 減衰楽器のピアノなどとは格段に音作りが難しいんですね。 その上チェロは力強い豊かな音から、たおやかで繊細な音まで幅広い音色が魅力的な楽器です。 また、一つ一つの楽器によっても、又張る弦の種類によってもその音色がかなり異なりますのでその多様な許容力に感心します。
さて、検討している三種類の音源ですが、サンプリング音源のBEST SERVICE社”Emotional Cello”とVIENNA社”SYNCHRON-IZED SOLO STRINGS”、物理モデル音源のAudio Modering社”SWAM-S(Cello)”の比較です。
1.”Emotional Cello”
・多様なアーティキュレーションパッチを活用して様々な音色を作る出せる
・ポルタメント機能が貧弱で不自然
・グリッサンドができない
・ビブラートの周波数、深さコントロールが出来ない
・音色はドライ(ウエット可変)
2.”SYNCHRON-IZED SOLO STRINGS”
・多様なアーティキュレーションパッチを活用して様々な音色を作る出せる
・ポルタメント、グリッサンドはきれいにかかる
・ビルラートのコントロ-ルが出来る
・サンプリング音源ですが音色が合成音的で、単調になりやすい。
・ややウエット
3.”SWAM-S(Cello)”
・ビブラートコントロール等、殆ど全てのアーティキュレーションを計算で出せる。
・相当細かな機能設定が出来る反面、その設定にかなりの時間を要する
・音色がやはり合成音的でどうしても単調になりやすい。
・音色はドライ(リバーブ必須)
結論としては、メインの音源として”Emotional Cello”を、サブとして”SYNCHRON-IZED SOLO STRINGS”の反響成分を”de reverb plugin”で少し削り、重ねて使うことで打ち込みを進めておます。 ”Emotional Cello”のビブラートコントロールができるようになると非常にうれしいんですが。 かなり古い音源なんで難しいんでしょうね。
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