閑話-12 シューベルトのアルページオーネ・ソナタ

 現在シューバルトのアルページオーネソナタを打ち込んでおります。
「アルページオーネ」というのは今は廃れてしまった楽器ですので、多くはチェロに編曲されて演奏されております。 探してみると楽器を復刻して演奏している例がありました。 現代のチェロと比べると音の豊かさ等、雲泥の差がありますね。

 さて、私がチェロを始めるきっかけになったのがこの曲です。 ロストロポービッチの演奏会でこの曲を聴き、チェロの音色に魅せられ習い始めたわけです。 当時いつかはこの曲が弾ければいいなと思いつつヨチヨチ、バッハの無伴奏などのレッスンを受けておりました。 でもある程度弾けるようになってから、再度楽譜を読んでみて嘗ての思いをきっぱり諦めました。 多分6弦のアルページオネを4弦のチェロで弾くためでしょう、非常に高い技量が要求されることが分かりました。 穏やかで美しい旋律がいかにも優しげに聞こえてくるんですが、演奏となるととんでもないことなんですね。 でもこの曲は何故かよく分からないんですが、不思議な魅力に溢れております。 私にとっては時折ふとした拍子に聴いてみたくなる曲の一つなんですね。

 ところで、いよいよ打ち込みを始めようと色々な演奏を聴いていると、ふと気づいたことがありました。 それは伴奏しているピアノの弾き方によってこの曲の良し悪しが決まってしますように思いました。 これはピアノをよほどうまく打ち込まないとチェロが死んじゃうなと思いました。

 ・・・というわけでどうなりますことやら。