最近話題に上がってきているSWAMというAudio Modering社の物理モデル音源SWAM-S(チェロ)を入手し、チェロの小品を課題にして研究しています。
現在打ち込みにはサンプリング系のBEST SERVICE社”Emotional Cello”とVIENNA社”SYNCHRON-IZED SOLO STRINGS”を使っています。 後者はアンサンブルの中で使う分にはいいんですが、ソロ単独だと(自分の実力では)どうしてもシンセっぽい音になってしまいます。 そこで、様々なアーティキュレーションをサンプリングしているEmotional Celloを主に使っています。 ただ、どちらも数10GBの容量を持つ大きな音源です。 その上それぞれKONTAKTやSynchron PlayerといったサンプラーソフトウエアをDAWに読み込んで、その上で走らせる必要があります。
ところがSWAM-Sはその容量が数10MBで済んでしまうごく小さなプログラムです。 ただ、容量は小さいんですが、PCリソースは大分使うようです。 全ての音をコンピューターで計算して発音しているからなんでしょう。 つまり、生チェロを弾く状態をモデリングしているわけですから「物理モデル」というわけです。 かなり細かなパラメターの設定が必要になります。 下げ弓、上げ弓、弓位置、弓圧、ビブラートの深さ、振動数、アタック・・・、普段弾いているときにはさほど気にしていない振る舞いを、全てパラメータ化してインプットしなくてなりません。 そうでないと、只の単調な音程の変化だけになってしまいます。 ですから普段生の楽器を触ってないとなかなか分かりづらいと思います。(多分押さえどころがあるんだと思いますが)
幸い私はチェロを少しかじってますので、なぜそのパラメターが必要かの理解はなんとなく分かります。 が・・・、まだまだどのパラメターをどう設定すればどういう音になるかの細かな把握が出来ておりません。 そこで現在チェロの小品を使って研究をしているわけです。 取り組んでみて分かったのは、この音源はレガートのコントロールがかなり自由にできるということです。 サンプリング音源の場合は繋ぎ目がなかなか思うようにはいかなかったんですが、SWAMエンジンは大分楽ちんですね。