閑話-19 バッハのゴールドベルグ変奏曲(パラフレーズ)

 現在は丁度ベートーベンのピアノソナタ32番、第二楽章の主題から5つの変奏へと見直しを進めているところです。 かなり時間が掛かってますが、その合間に、バッハの「ゴールドベルグ変奏曲」、最初のアリアをバイオりン、ビオラ、チェロのトリオで打ち込みを始めました。

 我が師がゴールドベルグ変奏曲全曲をピアノリサイタルで弾くということで、自分もDTMで打ち込みをして見ようと始めて見たんです。 単にCDで聞いている分には気分良く聞ける素晴らしい曲で、ピアノの素養がある方ならば最初のアリアならそう難しくなく弾ける様にも思えます。 ところがどっこい、いざ打ち込みをしてみると楽譜通りには音が鳴っても、なんとも味気のなく惨憺たるものでした。 調べてみると成る程、この変奏曲全体が非常に緻密に設計されており、その最初のアリアですから容易くないということがよく分かりました。 奥が深い!

 ですから、先ずはそれぞれの声部がどういう役割を果たしているのかを理解することから始めることにしました。 楽譜を探したところ、幸いバイオリニストのドミトリー・シトコヴェツキーによってグレン・グールドへの追悼として捧げられたバイオリン、ビオラ、チェロの三重奏編曲の譜を入手出来ました。 うまい具合に三声をそれぞれに割り付けられているというわけですね。

 ゴールドベルグ変奏曲は「2段鍵盤付きクラヴィチェンバロのためのアリアと種々の変奏」 という本題がついているように、チェンバロ向けの曲です。 「2段鍵盤付き」と書かれている意味があるわけですが(左右の手の交差)、それを若きグレングルードが1段のピノで演奏し、一躍有名にしたことでよく知られております。

 さて、どうなりますことやら。