SWAM Solo Strings に新たに導入されたという IR の効果について、実際にCelloの音を鳴らして比較してみました。題材にはサン=サーンス《白鳥》冒頭部分を用いています。
使用環境
– DAW:Cubase Pro 11(FX は未使用)
– 音源:Audio Modeling SWAM Solo Cello v3(3.11.0)
– Sound Preset:Saint-Saëns
– Ambiente Room Simulator:OFF
比較した音のキャラクター
- SWAM DRY
- SWAM CREMONA(物理モデルによる Body)
- SWAM TRIESTE(新たに追加された IR-Body)
- 参考:Sample Modering Solo Chamber & Ensemble Strings, Solo Cello(CC100=1、最小限の Body IR)
1 の Dry 条件で打ち込んだ MIDIデータを、そのまま 2・3・4 に置き換えて比較しています。
ただし 4 の SCES については、弓圧や弓位置といった指定が存在しないため、これらの CC は SWAM のみに適用しています。また音量に若干の差があったため、聴感上ほぼ同じになるよう調整しました。
結果
1・2・3 は全体として似た音ですが、確かに音質の違いは感じられます。
総合的な印象としては 1 < 2 < 3 の順になるでしょうか。
- DRY
音がやや平坦で、「なんとか繋げて鳴らしている」という印象を受けます。 - CREMONA
1 に比べると音のまとまりが良くなったように感じられます。 - TRIESTE
音のまとまりがさらに良くなります。ただし 2・3 ともに、リリース音がやや痩せてくる点や、ビブラートが少し人工的に感じられる部分は共通しています。 - SCES(参考)
わずかな room 感を差し引いても、かなり良い音を出していると感じました。
特に長音が痩せにくく、一音一音の繋がりが 1・2・3 よりも安定しており、安心して聴けます。ビブラートも自然に感じられます。
もっとも、今回は 4 についてはあくまで参考程度と考えてください。
本稿の主眼は、SWAM に新たに導入された IR の効果を比較することにあります。その点に限って言えば、2 と 3 の差は、少なくとも私の耳ではそれほど大きなものとは感じられませんでした。
もし打ち込みの技術がさらに高ければ、また違った結果になった可能性はあると思います。
※IR(Impulse Response)は、音に対する空間や物体の反応を記録したデータで、SWAM の IR-Body では楽器の胴鳴り特性を再現するために使われています。
音源:
Sound Library:
1. SWAM Cello V3(DRY)
Audio file format: wav
音源:
Sound Library:
2. SWAM Cello V3(CREMONA)
Audio file format: wav
音源:
Sound Library:
3. SWAM Cello V3(TRIESTE)
Audio file format: wav
音源:
Sound Library:
4. SCES Solo Cello(CC100=1)
Audio file format: wav