クラシック音楽をコンピューターで演奏させることを楽しんでいるにもかかわらずチクルスという言葉を知りませんでした。 わが師から示唆されて初めてそういう言葉があることを知りました。 チクルス(ドイツ語で”Zyklus”)とは「特定の作曲家の作品を連続して演奏する音楽会」ということのようです。 このブログではベートーベンのピアノソナタを順を追って打ち込んできましたのでチクルスといってもいいんじゃないかということなんでしょう。
昨年の元旦いらい今まで打ち込んできたベートーベンのピアノソナタをCDに焼こうと思い立ち少しずつ見直しながら進めてきました。 つまりチクルスなんですね。 ただ以前どういうわけか27番だけ打ち込みを遣ってなかったんです。 やや趣の異なる曲だったんでそうしたんじゃないかと思うんですが、せっかくなのでこの機会に新たに打ち込んでみることにしました。
前作の26番「告別」から4年もたってからの作品で、そのあいだどういうわけかピアノソナタを作曲してません。 ベートーベンの環境や体調など当時の史実的な状況については他の資料に当たれば詳しくわかると思います。 ただ、私には27番の曲想が今までのものとだいぶことなり、各楽章の演奏指示が歌唱曲のようで、ベートーベンが新たなスタイルを目指して作曲したような気がしました。 作品そのもは大変すばらしい曲だと思いますが多分そのことが当初打ち込みを躊躇させたのかももしれません。